災害の時にペットをどんなふうに避難させるかについての細かい決まりは、全国各地の自治体によって異なります。ペットと一緒に暮らしている人は必ず一度、自分の住んでいる地域の自治体や近隣の動物病院などで、避難する時のルールを確認しておきましょう。
1995年に起きた阪神・淡路大震災では、犬や猫などのペットも数多く被災しました。そして、飼い主とはぐれたりケガをしたペットの保護や、飼い主と一緒に避難したペットの待遇などが、大きな社会問題にもなりました。
災害時には飼い主さん自身が住居を失ったりケガをして、ペットの面倒を見られなくなるケースが多くあります。また、避難先では動物が苦手な人もたくさんいるため、ただでさえストレスの大きい状況の下では、さまざまなトラブルが起きてしまいがち。現在は、そうした経験をベースに各地の自治体がいざという時のルール作りを行っています。
こうした状況を踏まえて、飼い主さんにやっておいていただきたいのは、まず日頃からできる限りの準備をしておくこと。
避難用の荷物をまとめておくのはもちろん、避難所で迷惑をかけないためのしつけ、迷子になった時のための名札やマイクロチップの装着など、やっておくといいことはたくさんあります。
そして、いざ災害が起きた時にはしっかり最後まで責任を持ってペットの面倒を見てあげること。「今は大変だから、後で迎えにこよう」などと考えてペットを置いたまま避難した結果、さまざまな事情で再会が難しくなってしまうケースは実は少なくありません。まずは一緒に避難して、その後は自治体ごとのルールに従うのが良いと思います。
何より、普段から災害時の状況をシミュレーションして「こういう時にはこうしよう!」と家族で話し合っておくことが大切と言えるでしょう。