愛猫を喜ばそうと思ってオモチャを買ったのに見向きもしない……猫の飼い主さんの多くがそんな経験をしているのではないでしょうか?
子猫の頃は飼い主さんにじゃれついたり、周囲のいろんな物に関心を示した子も、成猫になると何となく落ち着いてきて、お気に入りの場所でのんびり過ごすことが多くなってきます。「あまり無理して構わなくてもいいのかな……」と思ってしまう飼い主さんが多いようですが、やはり成猫になってからも一緒に楽しく遊ぶ時間を持つことは非常に大切です。
そもそも猫は大昔には、森の中で単独で狩りをして暮らしていた動物。そのため、どんな猫でも潜在的に"獲物を捕まえたい!"というハンターの欲求を持っています。しかし、室内飼育の猫ではこの欲求が満たせる機会はほとんどありません。表面的にはのんびりしていても、実は気づかないうちに欲求不満になってしまっていることが……。
普段はおとなしい猫が、急に飼い主さんや一緒に暮らす動物を攻撃するようになることがありますが、そうした行動の背景にもこうした欲求不満があるのではないか、と考えられています。
だからこそ、飼い主さんが上手に遊びに誘ってあげて、猫の狩猟本能を存分に発散させてあげてほしいのです。もちろん、いつもゴロゴロしているよりはずっといい運動になりますから、肥満予防にも役立ちます。
何より、本能的な欲求を満たしてあげることで、猫の気持ちも安定してきます。そして"飼い主さん=楽しいことを提供してくれる人"と認識しますから、猫の飼い主さんへの愛着度も高まるのです。愛猫の心身の健康と同時に"絆"を深める意味でもたくさん遊んであげましょう。