大友ファミリーの犬&猫飼育日記 マユのワンコ飼育日記 アダルト編

Story05<気をつけたい病気編>何だか耳がかゆそうなダイ。もしかして外耳炎!?

病気予防のためにやってあげたいことは?

 犬は野生の暮らしの名残りか、体の具合が悪くてもそれを表に出さないで隠そうとする習性があります。そのため、いつもと同じに見えても、体の中ではひそかに病気が進行していることもあるのです。
 飼い主さんにできることは、まず定期的に健康診断を受けて、体の状態をチェックしておくこと(アダルト編Story02参照)。
 それと同時に、薬やワクチンで予防できる病気については、きちんと対策をしてあげることも大切。具体的には、下記のような予防策について知っておくと良いでしょう。

●フィラリア症の予防
 フィラリア(犬糸状虫)という寄生虫が犬の体内(主に心臓や肺の血管)に住みついて、血液の流れや心臓の働きが悪くなり、体のあちこちに障害が起きる病気です。放っておくと死に至ることも。一度かかってしまうと、治療は犬の体に負担をかける場合があるため、予防が非常に大切です。
※詳しい説明は、パピー編Story07を参照

●ノミ・ダニの予防
  ノミやダニが体に寄生するとかゆみを生じるだけでなく、ひっかいたり咬んだりすることで皮膚炎を併発したり、体内に病原微生物や別の寄生虫を運んできたりすることもあります。また、ノミは人間にも寄生することが……。
 もしもノミやダニを見つけたら、放置せず徹底的な駆除を行ってください。また多頭飼育をしていたり、草むらなどに入って遊ぶ機会の多い子は、あらかじめ駆虫薬を投与しておいても良いでしょう。

■ノミ
 犬に寄生するノミで多いのがネコノミ(キトゥン編Story07参照)。犬の体にノミがつくとすぐに血を吸いはじめ、たくさんの卵を産みます。卵はいったん体から落ちて、孵化した幼虫がカーペットや畳のすき間に入り込み、やがて成虫になって再び犬の体に寄生するのです。
 そのため、ノミ対策は犬の体についている成虫を駆除するだけでなく、室内に潜む卵や幼虫、さなぎまでしっかり除去するのが大切です。
■ダニ
 目に見えるダニの代表がマダニです。草むらなどにいて、犬が通った時に寄生することがよくあります。血を吸う時には、かたくとがった口を皮膚に差し込むため、無理にひっぱると口だけが残ってしまうことも。マダニを見つけたら動物病院へ相談しましょう。

 気をつけたいのはノミ・ダニを見つけてもつぶさないこと。メスの体の中にある卵が飛び散ってしまう可能性があるのです。首の後ろに滴下するスポットタイプや内服薬など、さまざまな駆虫薬がありますから、動物病院の先生と相談して対策をしてあげてください。

●ワクチンの接種
  ワクチンは動物の免疫を高め、感染症にかからない(かかっても軽症で済む)ようにするためのもの。病原性(病気を起こす力)を弱めたり、完全になくした病原体(細菌やウイルス)を注射することで、体内にその病原体に対する免疫(抗体と言います)を作っておくという仕組みになっています。
 狂犬病のワクチンは法律で生後91日以降の犬には年に一度、接種する義務があります。それ以外にも、ワクチンを接種することで予防できる感染症もあります。

<ワクチン接種が推奨される感染症>
・犬ジステンパー
・犬パルボウイルス感染症
・犬伝染性肝炎
・犬アデノウイルス2型感染症
・犬パラインフルエンザ
・犬コロナウイルス感染症
・犬レプトスピラ病 ※コペンハーゲニー、カニコーラ、ヘプドマティス、イクテロヘモラジーなど数種類あり、症状にも差がある。

 狂犬病以外の感染症は多くの場合、何種類かを組み合わせた混合ワクチンで予防します。製品によって対応する感染症の組み合わせは違います。
  どんなワクチンによって、どんな感染症の予防をしなければならないのか、その地域の感染症の発生状況や、それぞれの犬の健康状態などを考慮しなければなりません。ワクチン接種のことは、かかりつけの獣医さんに詳しく説明を受けるようにしましょう。

室内飼育でもワクチンは必要?

「うちの子は普段、室内で暮らしているから予防は必要ない」と考える飼い主さんも少なくないようです。でも、お散歩中に病原体に触れたり、飼い主さんが外で他の動物を触って病原体を室内に持ち込んでしまうこともあります。
  また、ワクチンを打たないで気づかないうちに感染していた場合、逆に自分の愛犬が病気の感染源になってしまう可能性も否定できません。
  愛犬の健康を守ると共に、世の中に感染症を広めさせないためにも、ワクチン接種はとても大切な意味があると言えるのです。

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  3. もしもの時に備えて…編

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