生後2〜3カ月の子犬は、人間で言えば3〜5歳くらい。まだまだ母犬(飼い主さん)のそばにいたい時期ですから、長い時間ひとりぼっちにされると子犬にとって大きなストレスになることを、まずは理解してください。
特に日中、飼い主さんが仕事などで出かけてしまい、毎日お留守番になってしまうと、子犬はありあまるエネルギーを発散できず、また社会的な刺激を受ける機会もないため、心身の健康な発達を妨げられてしまうことも。このような場合は、ペットシッターや、日中子犬を預かってくれる「犬の保育園」などの利用も検討してほしいと思います。
子犬にストレスをかけず、徐々に留守番に慣らすには、先述のように短い時間から段階的に慣らしていくことが大切です。
まずは飼い主さんが家の中にいて、短い時間、別の部屋へ行くことから慣れさせましょう。最初は「洗濯物を干す間」「買い物に行く間」などで構いません。子犬をひとりにする時は、子犬が夢中になれるオモチャやガムなどを与えておきます。
短時間、子犬のそばから離れて、また戻ってくることを繰り返すと、子犬は飼い主さんがどこかへ行っても必ず戻ってくることを理解します。飼い主さんがいない間、オモチャで遊んだり、ガムをかんだりして時間をつぶせるようになれば、不安を感じることも少なくなります。さらに、日頃からクレート内に気持ちの良い敷物を敷いたり、オモチャや好物を入れたりして、クレートを“安心できる場所”にしておくと、お留守番中も落ち着いて過ごす助けになるでしょう。
●クレートに入れっぱなしはNG!
お留守番の間、子犬がイタズラするのを防ぐため、クレートやケージに入れておく人もいると思います。短時間であれば、クレート内でお留守番をさせてもOK。その場合、あらかじめ食事や排泄を済ませ、十分に遊んで子犬を疲れさせておく、子犬が退屈しないよう、オモチャや好物を一緒に入れておくなどの工夫が必要です。
一方、長時間のお留守番でクレートに入れっぱなしにするのはNG。室内で自由にさせるのが心配な場合は、広めのスペースをサークルで囲み、その中にトイレや寝床、オモチャなどを置いて、子犬がのびのび過ごせるようにしましょう。