獣医療の発達や飼育環境の向上によって、長生きする犬や猫が多くなりました。15歳を超える長寿の犬や猫もそれほど珍しくなくなっています。
長生きになれば当然、気になるのは「老化」のこと。老化とは、体の各機能が年とともに衰えていくプロセスで、すべての生物に起こります。
犬や猫も人間と同じように、高齢になると白髪ができますし、目や耳が悪くなったり、関節が痛んで動きが遅くなったりします。
人間と大きく違うのは、年をとるスピードです。個体差や犬種差はありますが、犬や猫は生後1年で17〜18歳くらいまで成長し、その後は1年で人間で言えば4〜5歳分くらいずつ年をとると言われます。
多くの犬や猫が「高齢(シニア)」に差し掛かる年齢と言われるのが、「7歳」です(大型犬はもっと早くて5歳くらいとも言われます)。
とはいえ、マユちゃんやハジメくんの言うとおり、7歳になったから急にシニアと言われても多くの人はピンと来ないですよね。
人間でも、高齢になっても元気いっぱいの人もいれば、年齢より老けて見える人がいるように、誰もが同じように年をとるわけではありません。犬や猫も同じで、年のとり方には個体差があるため、7歳というのはひとつの目安でしかないのです。
だからこそ、大切なのは飼い主さんが愛犬・愛猫の老化のサインに早く気づいてあげること。老化を止めることは誰にもできませんが、衰えた能力をサポートし、痛みがあれば取り除くなど、その子の状況に合わせたケアをしてあげれば、老化の進行を遅らせることは十分に可能です。
老化が進んで完全に症状が出てしまってから「どうしよう」と考えるよりも、症状が出る前(または軽いうちに)予防的な対策をすることが、愛犬・愛猫のシニアライフをより良くします。
そのためにも、飼い主さんは犬と猫のシニアライフでどんなことが起こるのか、あらかじめ知っておくととてもいいと思います。
いつまでも「わが家の小さい末っ子」だと思っていたダイとスー。気づけばもう7歳で、シニアと言われる年齢になっていたんですね。2頭とも、まだまだ元気いっぱいで特に悪いところはなさそうだけど、ずっと健康でいてもらうためにどんなことをしてあげるといいのかしら……。まずはシニアについて少しずつ勉強していかないとね!