白内障とは、目の中でレンズの役割をする水晶体という部分が白く濁ってしまうことを言います。シニアの犬ではよく見られる病気の一つです。
初期の段階では視力の低下はあまり見られませんが、白濁の程度が進むにつれて目が見えにくくなり、放置すると完全に見えなくなってしまうことも。早いうちなら治療も可能ですので、お家でも注意してほしいと思います。
ただ、ポメちゃんのように白内障が進行してしまっても、犬は聴覚や嗅覚が非常にすぐれているため、それほど問題なく暮らせる子もいます。シニアになって持病を持ってしまっても、定期的に動物病院に通いながら、家庭では愛犬が暮らしやすい環境を整えていくことで、その子にとって心地いい暮らしを続けさせてあげることができるのです。
白内障のほかにもシニアになるとよく見られる病気はいろいろあります。主なものでは、心臓疾患や腎臓疾患、歯周病、関節炎、ガンなど。またホルモンに関わる病気も多くなってきます。あまり神経質になりすぎる必要はないのですが、かかりやすい病気を知っておき、心に留めておくことで病気のサインにも気づきやすくなります。
大切なのは、やはり愛犬のちょっとした変化に気づいてあげること。そして気づいた時は「年のせい」にせず、何が原因なのか考えるクセをつけましょう。また、病気を早期に発見する有効なツールとして、動物病院での定期健診を最大限に活用してほしいと思います。