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- Let's Study! 犬と猫の肥満について知ろう!
●さまざまな病気を招く原因に……
「うちの子は食いしん坊だから、ぽっちゃりでも仕方ない」「少し太めの方が愛嬌があっていい」―そんな風に思っていませんか?
でも、肥満の子は適正体重の子に比べて寿命が短くなったり、さまざまな病気にかかりやすくなります。愛犬・愛猫が健康な状態で、少しでも長生きするために、肥満は絶対に避けなければいけない障害です。
○股関節形成不全など遺伝性疾患の悪化
○心臓、肝臓などの機能低下
○免疫力の低下
○その他(糖尿病、熱中症、皮膚病など)
○麻酔のリスクが増加
●ダイエットには時間と根気が必要!
体の小さい犬や猫が1kg減量するのは、人間が10kg減量するのと同じくらいの大変さと言われます。「食事を減らせばOK」と簡単に考えがちですが、極端な食事制限は筋肉量を減少させ、かえって太りやすくします。また、太り気味の猫に食事制限をすると、脂肪肝になる危険性も。
愛犬・愛猫のダイエットは、必ず獣医師と相談しながら時間をかけて取り組む必要があります。その間、愛犬・愛猫に我慢させるのはもちろん、飼い主さんもさまざまな手間や苦労が伴います。こうしたストレスを避けるためにも、肥満は予防するのがベストです。
●体脂肪率35%以上が肥満
そもそも肥満とは、体重ではなく体脂肪が増えすぎた状態を言います。一般には体脂肪率が35%以上を肥満とし、その手前(25〜34%程度)の子は“肥満予備軍”。肥満予備軍の子を含めると、犬猫ともに太り気味の子はかなりの頭数になると考えられています。
ただし、家庭で愛犬・愛猫の体脂肪を測るのは難しいことも。そこで、飼い主さんが愛犬・愛猫の体を見て触って肥満かどうかを評価できる目安があります。ボディコンディショニングスコア(BCS)と呼ばれるもので、やせすぎから太りすぎまでを5段階で評価します。
ただし、BCSは触る人の主観によって評価が変わってしまう可能性もあり、これだけで肥満かどうかを決めるのは危険。BCSを目安として、「うちの子は4以上かな」と感じたら、かかりつけの獣医さんに相談してみましょう。
●なぜ太ってしまうの?
肥満の原因は、摂取カロリーが消費カロリーを上回ること ―つまりエネルギーの過剰摂取がほとんどです。フードのほかにオヤツを与えたり、フードを少し多めに与えるなど、ちょっとした習慣がカロリーオーバーを招きます。また、完全室内飼育の猫や散歩の機会が少ない小型犬は、運動不足になりがち。飼い主さんが意識して体重維持を心がけない限り、気づかないうちに肥満予備軍となってしまうケースが多いのです。
ただし、何らかの病気が原因で肥満になるケースもあります。特に、副腎皮質機能亢進症や甲状腺機能低下症など、代謝に関連した病気はよくあります。特に原因が思いつかないのに太ってしまった場合は要注意です。
●肥満を防ぐには?
(1)適正体重を知り、まめに体重測定を
犬や猫の適正体重は、体の骨格などから判断します。同じ犬種・猫種でも骨格の大きさには個体差があるので、いわゆる“標準体重”が必ずしもその子に当てはまるとは限りません。
目安は骨格の成長が止まった1歳前後の体重。1歳頃の体重がわからない子、子犬・子猫の頃からすでに肥満気味だった子は、獣医さんに相談して適正体重を教えてもらいましょう。
適正体重がわかったら、その後はまめに体重測定を。毎日、同じ時間に量って、その日の食事内容と共にノートに記録すると効果的です。
(2)フードの量は「腹八分目」を心がけよう
食事の後、愛犬・愛猫が名残惜しそうな顔をしていると、ついもっとあげたくなってしまいますよね。でもこれが肥満の元。
特に犬は、狩りをしていた時代の名残りから、目の前に出された食事は、出された分だけまとめ食いする習性があります(猫は一気に食べず、時間をかけて食べるムラ食いが見られます)。しかし本来、野生下ではお腹いっぱい食べることの方がまれで、腹八分目でも問題はないのです。
犬猫が欲しがるだけ与えるのではなく、きちんと規定の分量だけを与えること。「少なくてかわいそう」と思いがちですが、ドライフードは水と一緒に食べると胃の中で何倍にもふくらみます。目分量でなく、計量カップなどを使って正確な量を与えてください。
(3)運動を上手に取り入れよう!
運動によって消費カロリーを増やすことは、肥満の予防や解消に有効です。筋肉の量が増えれば基礎代謝もアップし、太りにくい体になります。
とはいえ、すでに太り気味の子に無理な運動をさせると、関節や心臓などに負担がかかります。激しい運動をしなくても、室内で飼い主さんが遊んであげる時間を増やすだけで運動量は増やせます。愛犬・愛猫のストレス発散も兼ねて、たくさん遊んであげましょう。
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